2月はお寺は何かと研修会がつまっています。1月までの御正忌報恩講(親鸞聖人のご命日に際しての法座)シーズンも一段落した2月。雪などを考慮してか、法座などの行事が少ない。そのためか、研修会が集中しやすい2月なのです。

まずは、2019(平成31)年2月21日(木)13:15〜15:30、山口別院にて、「いのちをみつめる研修会」。こちらは、ご門徒や僧侶を含めたビハーラ山口による研修会です。ビハーラとは古代インドのサンスクリット語で、「精舎・僧院」「身心の安らぎ・くつろぎ」「休息の場所」を原語とします。ビハーラとは医療福祉などを中心に、仏教徒として、病人や相手に対して活動していくものです。具体的には、慰問、傾聴、法話会、その他のボランティアなどです。宗派の活動はこちらをご覧ください。

この度の研修会では、まず、ビハーラ活動の原点について。看病する自分自身が、逆に病める人から生きる意味や愛情を教えられること。「してあげるのではなく、させていただいている。いつも阿弥陀さまと共に」との言葉も紹介されました。また、地獄と極楽の違いの話からも、ビハーラ活動を考えました。地獄では食べ物があっても、長い箸しかないので、自分では食べられず苦しい。極楽では同じ長い箸でも、お互いに食べさせあうから食べられずに苦しむ必要がない。互いに支え合う世界でありたいものですね。

IMG_6779
【ビハーラの研修会】

次は、2019(平成31)年2月21日(木)13:30〜16:10、山口別院にて、山口教区同朋運動研修会。同朋運動とは、親鸞聖人が全ての人々を、同じく阿弥陀仏に救われるべき朋として、ともに歩むんだ姿勢に学ぶ活動です。具体的には、差別問題などに取り組んでいます。

この度の研修会では、山口県内でおこった差別はがき投書事件から、これまでの歴史を今一度学び直しました。かつて「部落差別はなくなった」と発言した方が、学び直し、やがて同和問題に取り組む宗教教団の連帯を立ち上げました。このことからも、差別されている人々を解放するだけでなく、差別してしまう私たち全てのものを差別という囚われから解放していく活動なのです。

また、相手の苦しみに対してどう対応するかについて、宗教学や心理学のセラピー的な要素と、お経や親鸞聖人の対応を絡めて学ぶ講義もありました。相手の「苦しみ」に対して、苦しむ必要はないと否定するのではなく、受容し共感し一致させていく方が良い。そして、ともに苦しみの解消へ歩くことが必要であると学びました。

IMG_6782
【同朋運動の研修会】

最後は、2019(平成31)年2月25日(月)13:30〜17:00、プラザホテル寿にて、山口教区布教団総会・教学研修会。法座などで法話をする講師を「布教使」と呼びますが、その団体の会です。研修会で講義を受けました。法話をする下地となる教えの学び。簡単に分かるものでもありませんが、お釈迦さまや、親鸞聖人をはじめ、先人の方々が何を考えておられたか知れる面白さもあり、有り難さもありです。今回は、『浄土論』における菩薩について。難しい。自分がいかにお聖教を読んでいないかを知らされます。

IMG_6803
【布教団の研修会】

出来るだけ研修会には出るようにしています。ただでさえ、勉強してませんので。でも、自分で勉強する時間も必要だなと反省する日々です。

【この記事は、2019(平成31)年3月5日(火)に萬福寺住職が更新しました。】
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
萬福寺のご門徒になりませんか?
→詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2019(平成31)年度の萬福寺の行事

 4月7日(日)午前と午後
10〜14時 降誕会法座
午後にはビンゴ大会のお楽しみ有

 7月28日(日)午前
9時〜 仏教婦人会総会
10〜13時 永代経法座

11月 3日(日)午前と午後
10〜15時 報恩講法座

各法座とも読経と法話、おとき(昼食)があります。
門徒内外問わず、初めての方も大歓迎です。
ご仏前と念珠と仏教を聞く心をご持参下さい。
皆さんのお参りをお待ち致しております。

各法座の様子はこちらの記事をご覧ください。